ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。
結局理由聞けないまま響くんちの前まで来てしまった。
「響もたもたしててうざいし、俺が亜実ちゃん取っちゃおっかな〜」
家の前で車を止めた翔真くんが助手席に座ってた私の方にばっと振り返ってそう言ってニヤリと口角をあげる。
え、なになに。どうゆう事?
「冗談冗談。そんな事しないよ」
翔真くんは信じすぎなんて言いながら急にわははって笑い始めた。
さっきの表情のどこが冗談って言えるのよ。
「ま、響のもの取っちゃいたいって思うのは昔からなんだけどね〜」
「やっぱり冗談じゃないじゃん!」
「んー…半分冗談半分本気……かな?」
かな?じゃないよ!?
「お、送ってくれてありがとう。
わたし帰るね。」
これ以上車の中にいるのは危険ってわたしの頭が判断した。
でもドア開けた瞬間に腕を掴まれて逃げることを阻止された。