ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。
「ちょっとどこ行くの?」
「いいから、着いてきて」
響くんは前を向いたまま黙々とわたしの手を引いて歩いていく。
わたしはそれ以上何も言わず響くんについてく。
少しして着いた場所、そこは前に響くんが連れてきてくれた高台。
「……どう?春もキレイだけど秋もキレイだろ?」
赤や黄色に綺麗に染まった景色を見つめて響くんが呟く。
「うん。……なんでここに来たの?」
「うん、なんか、ここならなんでも打ち明けれるかなって…ちゃんと自分の想い伝えれるかなって思ったから」
響くんの伝えたいこと…
響くんは1度だけ大きく深呼吸して口を開いた。