ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。
「帰り道一緒だし仕方ないじゃん。」
「まぁそうだけどさ。」
周りを通り過ぎてく人がみんな俺が泣かしたような目で見てはヒソヒソ話しながら過ぎていく。
「あーもーなんだよ!うぜぇって言ったのが悪かったのか!?俺なんかしたか?」
うぜぇ。
「うぅ。だってー響くんが話してくれたから。私に過去の事話してくれたから。」
「…………は?」
同情して泣いてんだって思った俺は拍子抜けして驚いた。
「お前同情して泣いてんじゃないの?」
「確かに、いじめられてたの助けてあげられなかったのすごく残念で悲しいよ?
でもその前に嫌なこと聞く人の事嫌うって聞いてて嫌われる覚悟で聞いたのに全部話してくれたのが嬉しくて。……つい……ひっく」
そう言い切って亜実は涙目で見つめてくる。
何こいつ。へんなやつ。