ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。
「おい!榊原お前何やってんだ!?」
私の上にいた絵里が勢いよく私の横に転がる。
この声…
目をつぶっていた私はゆっくりと目を開ける。
「響くん?なんで、そんな奴かばうの」
「そんな奴?…それ以上亜実の事悪く言うな。榊原の事振ったのも亜実は一切関係ねぇだろ」
響くんは眉間にしわ寄せて低い声でそう言った。
なんか、怒ってる?
「だって、私が響くんの事好きなの知っててずっと響くんといるから、私の入るすきなんかないから…」
「正直近づいてんの俺からだから、小せぇ頃からの親友なだけで榊原が想像してるみたいに恋愛感情なんてお互いねぇよ」
あ、あれ。なんか助けに来てくれたのはありがたいけど、
軽く振られちゃった気分。
「それに昨日も言ったけど、俺が付き合わねぇのは………カップルみたいなそんなバカげた関係好きじゃねぇから。」
響くん、そんな事考えてたんだ…
私だけか、あんなに舞い上がってたの。
響くんにとってはハグしたりどうってことない行動だったんだ…
「とりあえず亜実に謝れ。」