ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。


「あ、あの。響くん?」

「亜実…」


放課後鞄持って教室から出ようとする響くんを引き止めた。


「あのね…夏休み…予定空いてる?」

「今んとこ何もねぇけど」

「そ、そうなんだ。」


よかった、岡野くんとか女の子達と約束まだしてなかった。


「ごめんこの後用事で今急いでんだ、また今度でもいい?」

「あ、う、うんわかった。」


あ、言わなきゃ。


「あ、ひ、響くん…」


でも声を出した時にはもう響くんはどこかへ行ってしまってて。

せっかく絵里がくれたチャンスちゃんと伝えれなかった…


「あれ、亜実ちゃん真島になんか伝言?俺が伝えてあげよっか?」

「岡野くん。ううん大丈夫ちゃんと自分の口から言いたいから。
また今度……

「そうだ!今から俺らバスケ部練習試合なんだけどさ、ちょうど1人休んでてさー」


岡野くんは急にそんな話切り出してきて、少しニヤッと何か企んでるように見えた。


「それで真島を急遽メンバーに入れてやる事になったんだよね、どう?
今から見に来ない?」


み、見てみたい…
響くんのバスケしてる姿。


「み、見てみたい」


バレない程度ならいいよね。


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