ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。
一瞬静かになった体育館は次の瞬間どっと歓声に包まれた。
私達の高校が響くんのスリーポイントで逆転勝利になった。
相手チームはまさかの展開でまさか助っ人に最後の点を取られるなんて思わなかったみたいで怒ってる様子だった。
響くんは岡野くん達のもとで喜びあっていた。
そうだよね、私の声なんて他の女の子達の声でもみ消されてるよね…
「くそっ!!」
次の瞬間、相手チームの男の人が壁に投げつけるつもりだったボールが壁からそれすぐ側にいた私の顔めがけて飛んできた。
咄嗟に手でガードしたものの勢い余って後に倒れちょっとした階段を転がり落ちた。
周りで他の女の子達がキャーって悲鳴をあげ、ボールを投げた人達はやばいやばい、どうしようって声を出していた。
私はそのまま目を閉じてしまった。