ぽっちゃり幼なじみはオオカミくんでした。
「亜実、あいつに何にもされてないか?」
私の頭を撫でながら問いかけるお兄ちゃん。
「もしかして、響くんに私に近ずくなって言ったのお兄ちゃん?」
「そうだよ。あいつが亜実に変な事しないよ……
「最低……お兄ちゃん最低だよ。」
私から出た言葉にお兄ちゃんはビックリして固まってしまった。
「私を守るためだとか言ってやってる事お兄ちゃんの自己満足だよそれ。
私は傷ついて傷ついて苦しかったんだから…響くんに嫌われちゃったんだって思って悲しくて今でも泣きそうなのに…」
「亜実………俺はただ、亜実の事守りたくて。」
「だからその気持ちが私を傷つけてるの!」
溜まったものが溢れるみたいにどっと涙が溢れた。
「ごめん。小さい頃から俺が守ってあげなきゃって思っていつも考えてやってきたけど、それが亜実の事こんなに傷つけてたなんて。
…お兄ちゃん失格だよな。」
お兄ちゃんは泣きじゃくる私をそっと自分の方へ引き寄せてひたすら謝り続けた。
「俺、どうしたらいい?」
「…響くんにも謝ってほしい。たぶん傷ついてる気がするから。」
「わかった、謝るよ。」
と言ってそっと私の頭を撫でた。