蟻とくそ
それからは
せきとめられていた気持ちが
壊れてしまったかのように
ドッと溢れだした
「しあわせになってほしいのに
しあわせになってほしくない自分がいる」
「叶わない恋なんてしたくなかった」
「少しずつ忘れていかないと」
「これから
世間が期待するように
女の子を好きになって
女の子を愛することができる日がくるのだろうか」
「みんなが好きなあの子のことも愛することができなかった自分が」
ユキヤのこと
ユキヤだけじゃない
告白してくれた舞子さんを愛せないと思った自分
これなら
「いっそのこと消えたい」
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やけに遠く感じた