【完】強引御曹司に気に入られた件
そして涼介さんは車に乗り込むとすぐに助手席に座った私に抱き付きに来た。
「ごめん、結菜。
ただでさえ、姫花に嫌味言われたのに、こんな仕打ちって…」
と最後のほうは少し涙をこらえたような声だった。
私は、そんな涼介さんの頭をよしよしと撫でてあげた。
「涼介さん、謝らないでください。
社長に姫花さんとの結婚を断ってくれたことがうれしかったですよ、私」
「俺、結菜に1か月あえないなんて耐えられない…」
といって私の唇を強引に奪った。
「りょ、りょうすけ、さん…?」
私は驚きと嬉しさでどうにかなりそうだった。