◆中学生物語◆
…けど、結局優歩とどんな関係にあるのかは、聞き出せなかった。



なんか、あたしみたいな平凡女がそんなこと聞いていいことないって思って…。やめておくことにした。



―あたしは、放課後、すぐに桃子にそのことを話した。



「…えー!!あの翔太と体育休んでる時間話したの!?」



「…うん」



桃子の驚きようといったらなかった。



「よく間が持ったね、あんたにしちゃあ」



「そ…そんな言い方ないでしょ。…翔太がああいう性格だから、自然と話題が持てたっていうか…そんな感じ」



「ふぅ~ん…」



すると、桃子が急にしかめ面をした。



「…ん?待てよ、じゃああのときは…もしかして…」



「…へ?あのときって?」



…あたしは、桃子の表情からだんだんと自分の状況の雲行きが怪しくなっていることを察知した。
< 11 / 138 >

この作品をシェア

pagetop