◆中学生物語◆
「…な、なんだよ。そんな声出すなよ」



「…え、ああ…ごめん」



…なんだか、今とっても顔の周りが熱い。



…今絶対、赤面してる。そう、思った。



「…で、話戻すけど……告白のこと?返事はいいって言われたけどさ…言わずにはいられなくって」



「…う、うん」



(…返事…言われるんだ)



…あたしはもう、そのとき既に、告白の返事が見えているような気がした。



―どうせ、『好きな奴いるから』とか、『嫌いだし』とか…言われちゃうんだろうなぁ…。なんでいちいち言うの…。



…そういえば、優歩に『好きな奴できた』とか言ってたな。



あれ、誰なんだろ…。



あたしは少し顔を俯かせた。



よくない知らせだとわかっているから。



そして、翔太が真剣な眼差しで言った。
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