◆中学生物語◆

―そして5時間目も部活も終わった放課後。



あたしは桃子を連れて帰ろうとしたら、桃子が玄関に南ちゃんと優歩といることに気付いた。



あたしは、そっと隠れて3人の様子を伺った。



…すると、優歩が口を開く。



「ねぇねぇ南。さっき翔太から聞いたんだけど、やっぱ土曜じゃなくて日曜だって。土曜は部活でダメになって、日曜は別に大丈夫だったらしいよ」



「え?そうなの?じゃあ、タケもあたしも行けるね」



事の事情は、翔太が土曜ではなく、日曜に遊ぶとのことだった。



「うん。で…桃子、ちょっといい?」



「え?…うん」



…そこに、なぜか桃子が出てきた。



―なぜ桃子?優歩は何を企んでいる?



あたしは、じっと耳を澄ましていた。



「桃子もさ、ウチらと一緒に翔太んち行かない?」



「え…え!?ウ…ウチが!?」



なんと、桃子が優歩に誘われてしまった。桃子は、ひどく驚いたようで、目を丸くしているようだ。