◆中学生物語◆
「そう…かも…先生も黙ってるし…」



あたしたちは同時に優歩たちを見た。



…けど、今は別にどこも変わった様子はなかった。



「…やっぱ、そこまでのことじゃない…のかな…?」



□□



―昼休み。あたしたちは、優歩たちが何やらこそこそと話しているのを嗅ぎつけた。



…あたしと桃子は、一緒に耳を傾ける。



…そして、衝撃の事実を知る。



「―…そういえばさぁ、翔太って何で休んでんの?」



何の事情も知らないらしき子が、優歩と南ちゃんに問いだす。



すると、さっきまでいつも通りだった優歩たちも、急に表情が朝と同じになった。



それは、明らかに事情を知っていて、言い難そうな感じであった。
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