◆中学生物語◆
「そっか…なんかあたしたち、今年の4月に始めて会ったばかりで何も知らなかったんだなぁ~って改めて思ったよ。…ありがと、桃子」



「みずき…。…じゃあさ、ウチの真実も教えたことだし…」



「…?」



話がようやく納まったところで、あたしは一瞬、桃子が言ったことがよくわからなかった。



その怪しげな笑みを浮かべている桃子に対し、あたしは少しぞっとした。



「…みずきの本当のこと教えて」



「…はぁ?」



「…あ~…今のじゃわかんないか。みずきの、好きな人教えて」



「え…えぇ!?好きな人!?」



突然の桃子の言葉に、あたしは桃子の家のそばでつい大声を出してしまった。
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