◆中学生物語◆
翔太の右隣は…このクラスで1番やっかいな女子、陸上部の菊池 優歩であった。



…こいつなんかに逆らったら、どうなるかは計り知れない問題だ。



…けどなんで翔太、こんなやつに紙を…?



あたしはその間、ノートをとろうとしたことも忘れ、考えた。



そしてあることがわかった。



(そうか…この2人文通してたのか…。それで優歩が紙を翔太に渡そうと投げたら間違ってあたしのところに飛んできたと…それで翔太があたしに…)



…怪しい。



あたしの頭の中で思い浮かんできたのは、この3文字の言葉だった。



きっと…この2人の間には何かがあるんだ。



…到底、席が隣になったところで、あたしと翔太が進展するなんて話はありえない。



あたしは、再び席替え以前のように希望を失った。
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