◆中学生物語◆
「ウチが言う立場じゃないけどさぁ…それができなきゃ、恋愛なんてやってけないと思うよ。…ウチみたいに」



桃子は、最後の言葉だけ少し小さくして言った。



「…え?最後なんて言ったの?」



「うぅ…何でもないッ!!と、とにかく!!自分の恋にちゃんとけじめつけろってこと!!」



「桃…子……そうだよね。ちゃんと、けじめつけなきゃ…」



―桃子が、こんなこと言うなんて、最初は思ってもみなかったな…。



恋愛の話自体、絶対しないと思ってたし…。



「うん…うん…あたし、こんな紙切れ1枚だけど…やってみる」



…そして、あたしはようやく決心した。



自分の恋愛にちゃんと区切りをつけることを。



なんだか、さっきまで混乱して話を理解していなかった自分が、今思うとホントバカみたいって思った。



…やっぱり、あたしに桃子がいてくれてよかった。
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