◆中学生物語◆
□□



―次の日の朝。



あたしは、いつもは立ち止まるはずの桃子の家を普通にスルーして、1人でそのまま学校へ向かった。



理由は、…桃子に手紙のことをあんま詳しく話したくなかったから。



それに…手紙渡すところも、見られたくない。



いつもより少し早歩きで着いたため、完全登校の時間よりも、15分も早く来てしまった。



…案の定、生徒の人数も少ない。



翌々考えてみれば、翔太は朝こんな早く来ないのでは…?



そう思ったあたしは、早く来すぎても無駄足だったかと思い、桃子を置いてきたことを少し後悔した。



…そのときだった。
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