◆中学生物語◆
―裕也は、今はバスケ部だけど小学校んときは俺やタケたちと一緒に野球をやっていた。



俺も裕也も、野球をやるのが楽しくて仕方がなかった。



…俺たちの学年の中では、裕也が1番上手かった。



バスケもやっていた裕也は、何もかも完璧だったけど、『やっぱり野球が1番』って言って、いつも笑っていた。



小6になれば、俺らのチームのエースに、もちろんのこと裕也が真っ先に抜擢された。



それはみんな、文句する者はいなかった。



…けど、裕也は小学校チームでの最後の試合の日。突然姿を消した。



その日、ちょうどバスケの試合と被ったらしい。その話に、タケは猛烈に腹を立てた。




< 84 / 138 >

この作品をシェア

pagetop