◆中学生物語◆
「…あ~ダリィ…ん?…みずき?」



…と、我ながらちょい言ってて恥ずかしかった。



するとみずきは、『あ…どうも』なんて、ちょっと垢抜けた表情で言った。



それに、俺は気付かれないように少し苦笑した。



…けど、ホントは心の奥底でドキドキしていた。



だって、みずきと2人っきりで話すなんて、あの日以来だ。話せるか心配だった。



でも、そこは男だ。ちゃんと気付かれないように言葉を発した。



「何してんだ?こんなとこで」



それに対して、みずきはぎこちなく答えた。



…もしかして、みずきも俺のこと意識してんのかなって思ったけど、すぐにそんなワケないかって思い直した。
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