『lastday』
一瞬で頭が真っ白になった。

え、残り3年?

3年で、私死ぬの?

「お母さん…。」

「葵、ごめんね、ごめん…。」

「なんでお母さんが謝るの…。」

お母さんは泣き崩れた。

その姿を見て、私は泣いてはいけないと思った。

お母さんが今後泣かないように、そうしなければいけないと思った。

「お母さん、私大丈夫だよ。」

「えっ…?」

「先生、残り3年なんですよね?」

「おそらく、それぐらいだと。」

「私、後悔しないように生きる。残り3年、楽しい思い出が作れるように。」

私はお母さんに笑って見せた。

うまく笑えてるかな。

引きつってないかな。

お母さん、私、頑張るからね。
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