トライアングル・キャスティング 嘘つきは溺愛の始まり
篤さんの言う通り、那覇空港付近の道を抜けて国道に入ると、すぐ近くに海岸線が見える。
「沖縄の海って、本当にエメラルドグリーンなんですね。素敵だな……!」
ランチには、海を眺めて食事ができる開放的な雰囲気のお店に立ち寄った。沖縄料理は飾らない優しい味で、いつもの一人で食べるご飯とは全く違っていた。
「美味しいですね。こんなに食べたのは久しぶりです。」
「何なら瑞希ちゃんは酒だって飲めるんだよ。いきなり泡盛飲むのは上級者すぎるけど、何か飲む?」
「いえ、もし酔っちゃったら勿体無いから今日はいいですよ。せっかく篤さんが一緒にいてくれるのに」
「……。急にそんなこと言うなって。」
前髪を払った篤さんは、暫く外の海を眺めていた。
デザートにシークァーサーのシャーベットを食べているときに、篤さんがぽつりと呟く。
「行き先は二つあって、まだ迷ってるんだ。」
「そうなんですか?どちらにしても私は初めてなので、篤さんの行きたい所で大丈夫ですよ。」
「うん、それならもうしばらく考えとくよ。どっちとも、まだ北上しないと着かないから。」
食事が終わると、車の中で篤さんは私に化粧をしてくれた。想像はついていたけれど、やっぱりとても慣れた様子で下地を肌にのせていく。
「時間を貰えば自分でできますよ?」
「それはだめ。
仕事以外で、女の子に目の前で化粧されるのあんまり好きじゃないし。」
「それならお手洗いとかで、出来ますし……」
「待ってる間淋しいからやだ。」
肌に粉を滑らせながら、独特のワガママを言った。
「沖縄の海って、本当にエメラルドグリーンなんですね。素敵だな……!」
ランチには、海を眺めて食事ができる開放的な雰囲気のお店に立ち寄った。沖縄料理は飾らない優しい味で、いつもの一人で食べるご飯とは全く違っていた。
「美味しいですね。こんなに食べたのは久しぶりです。」
「何なら瑞希ちゃんは酒だって飲めるんだよ。いきなり泡盛飲むのは上級者すぎるけど、何か飲む?」
「いえ、もし酔っちゃったら勿体無いから今日はいいですよ。せっかく篤さんが一緒にいてくれるのに」
「……。急にそんなこと言うなって。」
前髪を払った篤さんは、暫く外の海を眺めていた。
デザートにシークァーサーのシャーベットを食べているときに、篤さんがぽつりと呟く。
「行き先は二つあって、まだ迷ってるんだ。」
「そうなんですか?どちらにしても私は初めてなので、篤さんの行きたい所で大丈夫ですよ。」
「うん、それならもうしばらく考えとくよ。どっちとも、まだ北上しないと着かないから。」
食事が終わると、車の中で篤さんは私に化粧をしてくれた。想像はついていたけれど、やっぱりとても慣れた様子で下地を肌にのせていく。
「時間を貰えば自分でできますよ?」
「それはだめ。
仕事以外で、女の子に目の前で化粧されるのあんまり好きじゃないし。」
「それならお手洗いとかで、出来ますし……」
「待ってる間淋しいからやだ。」
肌に粉を滑らせながら、独特のワガママを言った。