トライアングル・キャスティング 嘘つきは溺愛の始まり
「お子様は見ちゃいけません。」


からかうように笑って、目の前の男性はモニターのスイッチを切った。




「私、子供じゃありません!」



意地になって答えると、彼はまた笑って猫のように目を細める。



「俺、きっと拓真に怒られるな。


さっきあいつに妹が来るはずだからって、案内頼まれてたんだよ。


…あと、くれぐれもモニターは消しておけって。」



「そうだったんですか。」



「そう。珍しく大慌てで面白かった。でも間に合わなかったね。」




そう言って、悪戯っぽく視線を投げ掛ける。



「瑞希ちゃんっていうんだっけ。やっぱり拓真のこういう姿はショックなもの?」

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