トライアングル・キャスティング 嘘つきは溺愛の始まり
3 カメラテストと恋人役
その日、瑞希の一日は意外な電話から始まった。
「……カメラテスト、ですか?」
「そうなの。こないだ偶然ね、瑞希さんを見かけたクライアントがあなたに興味があるんだって。
あなたさえ良ければ、カメラ映りのチェックに来てほしいんだけど。」
全く想像もしなかったことだけれど、これってチャンスなのかなと思った。
もし上手くいけば、兄と同じ場所へ行ける。
憧れの背中を追いかけることができる。
同じ仕事をすれば、悩みを相談しあってもっと近い存在になれるかもしれない。
「行きます!
私で良ければぜひ、テスト受けさせてください。」
…………このときの私は、単純に兄の側に行けることにはしゃいでいた。
この日をきっかけに、私たちの生活が変わってしまうなんて思いもしなかったんだ。
「……カメラテスト、ですか?」
「そうなの。こないだ偶然ね、瑞希さんを見かけたクライアントがあなたに興味があるんだって。
あなたさえ良ければ、カメラ映りのチェックに来てほしいんだけど。」
全く想像もしなかったことだけれど、これってチャンスなのかなと思った。
もし上手くいけば、兄と同じ場所へ行ける。
憧れの背中を追いかけることができる。
同じ仕事をすれば、悩みを相談しあってもっと近い存在になれるかもしれない。
「行きます!
私で良ければぜひ、テスト受けさせてください。」
…………このときの私は、単純に兄の側に行けることにはしゃいでいた。
この日をきっかけに、私たちの生活が変わってしまうなんて思いもしなかったんだ。