トライアングル・キャスティング 嘘つきは溺愛の始まり
篤さんに見惚れてる間に終わるなんて、生易しいものじゃなかった。
例えるなら、毒牙にかかったみたいな感覚。
全身に甘い毒が回ったみたいに、ざわめく気持ちがずっと収まらなかった。
その後も、写真撮影が数カット続いたけれど、どうやって乗りきったのかよく覚えていない。
撮影後には、メイクルームで私が素人の新人だと知ったメイクさんが、
「えぇー? いきなり篤の相手役を貰ったの?
凄いシンデレラガールだね! ねえ、どんなだった?」
と、興味津々につめよられて終わらない質問にぐったりと疲れた。
着替えを終えてスタジオのエレベータを降りると、とっぷりと日も暮れている。
例えるなら、毒牙にかかったみたいな感覚。
全身に甘い毒が回ったみたいに、ざわめく気持ちがずっと収まらなかった。
その後も、写真撮影が数カット続いたけれど、どうやって乗りきったのかよく覚えていない。
撮影後には、メイクルームで私が素人の新人だと知ったメイクさんが、
「えぇー? いきなり篤の相手役を貰ったの?
凄いシンデレラガールだね! ねえ、どんなだった?」
と、興味津々につめよられて終わらない質問にぐったりと疲れた。
着替えを終えてスタジオのエレベータを降りると、とっぷりと日も暮れている。