絶対、好きになれない。
「それなのに、俺は百合ちゃんの信用を裏切るみたいな発言した。昔、いろんなひととの関わりでついた傷を深めたんじゃないかって、冷静になっておもったんだ。」

辛そうに辛そうに
下を向いて話す先輩。

「俺の、ーーー俺が勝手に、百合ちゃんを好きになって、それを認めてもらえないからって拗ねて、嫉妬して、ガキみたいだよな。」

でも、と続ける。

「こんなに、こんなに人のこと好きになったのって初めてなんだ。すっごい戸惑ってる。どうしたらいんだって毎日悩んで、百合ちゃんのこと考えてーーー同じ気持ちならいいなって。」

女々しいだろ?と照れ臭そうに笑う。

「とにかくだ、俺は百合ちゃんと付き合えなくても、いままでどおりに友達でいたい。ずっと百合ちゃんに頼られる存在でいたい。」

『先輩、ごめんなさいっ!』
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