絶対、好きになれない。
わたしは本当にダメだ。
才加や大知から自立しようっておもってたのに
こんなに先輩に頼って甘えて
まだ逃げてるだけ。

『わたし、先輩のことすんごく大事なんです。だから、だからーーーわたしのほうがこれからもずっと一緒にいてほしいんです。でも』

でも、ともう一度言って言葉を詰まらせる。
どう言えば、いいんだろう。

『わたしが先輩に頼ってばっかりでごめんなさい!もっと、ひとりでどうにかしなくちゃいけないのに。先輩の優しさに甘えてました。』

「いいよ、存分に甘えてよ。」

『でもーーー』

「甘えてもらえると嬉しいから。それで、百合ちゃんがハッピーなら俺も嬉しいし☆」

いつも通りに微笑んでくれる東雲先輩。

『うー、先輩だいすきですっ。』

わたしは思わず感動して涙を流す。

「うわっ、やめてよ!ごめんな、不安にさせちゃったよな。大丈夫だから、俺もう、絶対に百合ちゃんのこと、傷つけたりしないから。」

< 102 / 136 >

この作品をシェア

pagetop