絶対、好きになれない。

「あ、この子が聖の好きな子？」

ズバッとストレートに口を開いたのは
瀬山くんだった。
ああ、と鼻を擦りながら俯く叶くん。

まだ、好きで居てくれてるんだ。

「高峰ちゃん、聖はダメなの？めちゃくちゃいい男だよ？もったいないなー。」

瀬山くんは手を頭の後ろに組んで
叶くんをニヤニヤと見つめている。

「やめろよ。高峰には好きな人いるから。」

「え？」

愛花ちゃんが目をまん丸にする。
それと同時に、

『え？』

わたし自身が一番びっくりしている。