絶対、好きになれない。
「いま、獅童先輩ってば、東雲先輩の家で起きたみたいだよ?家帰って準備したらご飯行こうって言ってくれた!ランチ!デートじゃん!愛花も家帰る!」

興奮しすぎて文章にもならない
愛花ちゃんの会話が
可愛すぎて笑いそうになる。
はしゃいでる子供みたい。

〜♪

ニコニコ見てると鳴り出したのは
わたしの携帯の着信音。

『あ、』

画面をふたりで覗くと東雲先輩、の文字。

『お、おはようございます。』

「おはよ。」

耳元で鳴り響く声が
昨日のキスを思い出させてドキドキする。

「今から会いたいんだけど、出てこれる?」

今から、すぐは難しいけど
と時計を見上げながら思うけれど
わたしの気持ちも、とても前のめり。

『はやく、会いたいです。けど、起きたばっかりで。少しだけ準備してもいいですか?』

「もちろん!早く会いたいです、は反則ですよ、百合ちゃん。」
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