絶対、好きになれない。
「俺、チャラチャラしてるし、女の子との付き合い多いからかもだけど、わかんだよね。心の綺麗な子。俺みたいなんが、話しかけちゃだめって思ってたけどさ。きのうので、ああやっぱりあの子かって確信して。」

化粧ばっちりのフル装備と
あの学校で被ってる仮面が一致するなんて。

理由とか聞かないのかな。
どうして、オフとオンがあるのか、とか。
普通気になるよね?

「怖いはずなのに、ここ誘ってくれてありがとね☆ でも心配しないで。周りに話すつもりもないし、理由も聞かないし。ただ、仲良くなれたらいいね。」

にっこりと微笑むくしゃくしゃな顔。
思わず、どきんと心が跳ねる。

『ありがとうございます。』

精一杯のお礼と、

『あのっ、お願いがあるんですけど!』

精一杯の譲歩。

『わたしっーーーわたしと、友達になってもらえないでしょうか?』
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