絶対、好きになれない。
だから、話した。
思ったよりスラスラと言葉が出てきた。

幼稚園の頃には、
保育士の男の先生にトイレに連れ込まれて
変なことされそうになったり、
保護者のふりして誘拐しようするひとがいたり、

小学校の頃には、
男の子たちに物を隠されたり、盗られたり、
正門の前から変なおじさんに
ずっとついてこられたり、
放課後忘れ物をとりにくると
わたしのリコーダーを舐める男の子がいたり、

中学校の頃には、
ストーカーはされるし、
毎日いろんなひとから追いかけ回されるし、
先輩から強制的に付き合わされそうになったり、
電車で痴漢未遂なんてしょっちゅう。

おかげで彼氏ができたことも、
男友達なんて大知以外に居たこともなく、

人間不信にさえなった。

「百合ちゃんって高飛車なかんじだよね!」
「ね!みんな振って私と釣り合うのいないし」
「ってかんじだよねー、アハハ」

と、女子たちからも陰口を言われてきた。

もちろん才加もいたし、
仲良しの友達が守ってくれていたけど、
本当に疲労困憊だった毎日から

高校入学してまだ間もないけど、
抜け出せた気持ちだということ。

話し出すと止まらなくて
あっという間に外は暗くなってた。
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