絶対、好きになれない。
23時ごろ、
遅くなってごめんという連絡と同時に
電話してもいい?と入ってあった。

「もしもし、おつかれ☆ 急展開だな。」

なんだか意気揚々としている先輩。
がやがやと、繁華街にいるような
賑やかな音が後ろから聞こえてくる。

『どう、したらいいんですか?』

まず、好きになってないのに
付き合うのはあり得ないし。
これから叶くんに
過去のことやいまのこと含めて
いうべきなのかどうなのか。

「んー、悩んでるならとりあえず保留でいいんじゃないかなー?答えが決まってるときって悩む時間ないから。のんびり過ごしたらyesかnoがはっきりするよ!」

大丈夫、だいじょうぶ、と
気楽に電話越しで話してくれる。

ほっと、なんだか安堵のため息がこぼれる。
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