絶対、好きになれない。
「なんかでもあれだな。俺に恋愛相談するってことは、俺には脈なしなわけだよね、とほほ。」

『え?』

「俺だって立候補したつもりなのに。」

電話越しでクスクス笑う東雲先輩に
わたしは頰をかあっと赤くする。

「ごめんごめん、困らせるつもりはないよ。これからもちゃんと、百合ちゃんの話聞きたいし。役に立ちたいし。」

『ありがとう、ございますっ。』

安心する。
このひとは、安全圏なんだって
なぜだか勝手にラインを引いてる。

先輩は、優しい。
わたしにオーバーなスキンシップをしないし、
ちゃんと配慮してくれる。
そういう気持ちがとても嬉しいし、
とても居心地がいいのだ。

でもそれって、
また才加と大知と同じで甘えてるーーー
ってだけなのかな。
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