絶対、好きになれない。
この一件のせいで、
翌日のクラスの黒板には
わたしの過去の写真といまの写真が並べられて
大きく貼り出された。

「なにこれ。」
「えー!同一人物?どういうこと?」
「うそに決まってるじゃん。」
「高峰さんこんな美人と並べられて悲惨〜」

みんながみんな、
口を揃えてわたしの話をする。
みんながわたしを好奇の目でみて話す。

気分が、とてつもなく悪い。

「これ、本当なの?」

クラスの中でも人気の安達さんが
わたしにツカツカ寄ってきて腕を組み言った。

ええと、と言葉を濁すと

「まどろっこしいから見せなさいよ!」

と、抵抗する暇もなく、
伊達眼鏡が奪われてしまう。
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