絶対、好きになれない。
昼過ぎになると、
クラスメイトの何人かは先々に帰っていく。
わたしも夕方には帰ろうかな、と
愛花ちゃんに話してるとーーー

「だめだめっ、一生のお願いよ!獅童先輩に告白したいから、東雲先輩たちのとこに合流しようよっ!」

けどーーー
まだクラスの親睦会が続いてるわけだし。
と唸っていると
耳元に「百合」と低めのテノールが響く。

『し、しし東雲先輩っ!』

「お、いい反応。しっかり動揺しまくって、俺だけ目で追いかけてたらいいんだ。」

なななんか色気、でてませんか?

『そんなことーーーっ!』

「高峰。そろそろ帰る時間か?送るけど。」

叶くんがテントを覗いてくれる。
わたしは掛けていたサングラスをずらして
返事しようとする。

「百合と愛花っちは、俺らと合流するみたいなんだわ、イケメンくん。」

肩を抱き寄せられる。
心臓が破裂しちゃう!
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