佐藤さんは厄介だけど…
第1章
私、青山冬雪は今日もバイトです。
春から大学生になった私は、少し学校から離れた場所にあり、家から近いところにあるカフェでアルバイトをしています。
個人経営ということもあり、さほど大きくないカフェはカウンター席が多く、アットホームな雰囲気でもあり、落ち着きのあるお店でお一人で来られるお客さんも多いです。
その中の一人に佐藤さんという常連さんがいます。
この佐藤さんが厄介者なのです。
「今日も可愛いですね。」
「別に可愛くないです。」
「そういうところも可愛いですよ。」
こんな調子で私をからかうのです。
子供扱いもいいところですよね。
私だって、もう大学生。立派な女性ですよ。
嘗めてもらっては困ります。