赤い刻印 - Secret Love -【続編】
「使えるものは全部使わないと!私からのせめてものお詫び」
「え?」

香川のその言葉に私は思わず顔を上げた。

「私があんなことしなければ先生は…。ずっと2人には謝りたかった」
「香川…」
「私、2人には誰よりも幸せになってほしいの。もちろん佐藤くんも同じ気持ち!私たちができる精一杯のことがこれ」

照れくさそうにそう言う香川。
先生はそんな香川の頭を優しくポンと撫でた。

「香川のせいじゃないよ」
「でも…」
「俺思うんだ。人生って何かひとつでも違ってたら、結果は全く違うものになっているかもしれない」

…そうだね。
私と先生が結ばれるまでには色んなことがあった。
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