赤い刻印 - Secret Love -【続編】
ともに生きていく
「一沙、めちゃくちゃ綺麗!!」
香川に促されて、会議室の端にある大きな鏡を覗き込んだ。
鏡に映ったのはウェディングドレス姿の自分。
メイクもばっちりしてもらってまるで自分じゃないみたい。
ボーッと鏡を見つめていると、コンコンとドアをノックする音がした。
部屋に入ってきたのはー
「お母さん!?」
そこはここにいるはずのない母親の姿があった。
「ごめん。私が無理やり呼んだの」
「香川が?」
「だって仮とはいえ一沙の晴れ舞台だもの。お母さんに見てもらわないと」
「あまり乗り気じゃなかったんだけど来て良かったわ」
「え?」
母親の意外な言葉に顔を上げる。
「一沙、すごく綺麗よ」