赤い刻印 - Secret Love -【続編】
そう冗談ぽく言うと先生は呆れたように微笑んだ。

「元カノに会うセッティングするなんて、お前どんだけお人よしなんだよ…」


…本当にそうだね。
駅のホームで話す2人を見つめた。
ここから2人の会話は聞こえない。
自分で引き合わせておいて、少しだけ不安になってしまったのはここだけの話。
先生のことは信じているけど。


しばらくして後ろからポンと背中を叩かれた。
振り返ると笑顔の先生が立っていた。

「ちゃんと話せた?」
「ああ。ずっと謝りたかったから良かったよ」

先生はすっきりとした表情をしている。

「美雪にはありがとうって言われた。アイツ、春から海外の大学に勤務するんだって」
「海外!?すごい」
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