赤い刻印 - Secret Love -【続編】
せっかくのチャンスを邪魔されてしまったのは残念だけど…
それ以上にすごく嬉しかったんだ。
一番信頼している先輩に私のことを話してくれていたなんて。


「先生、山口さん寝ちゃったよ」
「マジか」

ソファの上で豪快にいびきをかく山口さんを見て苦笑する先生。
私は山口さんの背中にブランケットをかけた。

「いい人だね、山口さん。面白いし」
「まあな。酒に飲まれるところがあるのはちょっと困るけど」

これからもこうやって先生の新たな一面や交友関係を知っていくのかな?
それは私が特別になれた証拠。
これからも、もっともっと先生のこと…。

「一沙、来月少し遠出しない?」
「へ?」
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