赤い刻印 - Secret Love -【続編】
ニコニコとしながらそう言う美雪先生。
何だかバカにされている気がして少しだけ腹が立つ。

「今は夢のまた夢なんですけど、いつか自分のお店とか持てたらって思ってます」
「へえ、素敵ね。で、明仁とは進展あった?」
「で、って…」

本当に聞きたいのはそっちだったのかな?

「ごめんごめん。明仁が好きになった子だから興味津々なの」
「…」
「あなたも、私に何か聞きたいことがあるっていう顔してる」

美雪先生は私の心の中を見透かしているようだった。

「村田先生とは… 長く付き合ってたんですか?」

気がついたらそんな言葉を口にしていた。
何を聞いているんだろう?
そんなこと聞いたって仕方がないのに。
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