赤い刻印 - Secret Love -【続編】
「大学2年からかな?たまたま化学サークルに同郷の後輩が入ってきてね。それが明仁」

美雪先生は私に背向けて話し始めた。

「一度別れたんだけどまさかの同じ職場!1年遅れで彼が新任教師としてやってきた時はびっくりしたわ」
「…」
「それから1年半くらい付き合ったけど結局ダメだった」

私が高1の時かな?
あの頃、2人はまだ付き合っていたんだ…。

「引き寄せられるのかな?」
「え?」
「今回そう思ったの。何度離れてもまた近くに来ちゃう。これって何だと思う?」

美雪先生がこっちを振り返ってニコッと微笑んだ。
運命、とでも言いたんだろうか。


「…腐れ縁、じゃないですか?」
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