赤い刻印 - Secret Love -【続編】
忘れかけていた記憶
「ここでいいの?」
文幸がアパートの前に車を停車させた。
あれからビュッフェで2時間食べ続けて、
文幸が「腹ごなしにボーリングでも行こう」って言うからつい時間を忘れて楽しんでしまった。
「すっかり遅くなっちゃったな」
時計の針は10時を指している。
「今日はありがと。久々に文幸と遊べて楽しかった」
「村ちゃんにいじめられたらちゃんと言えよ。その時は俺がもらうから」
返答に困っていると文幸がポンと私の頭を叩く。
「冗談だよ!俺だっていつまでも不毛な恋してないっーの。こう見えても女には困ってないから」
彼の笑顔につられて私も微笑んだ。