赤い刻印 - Secret Love -【続編】
「よく言うよー。全然モテないくせに」
「はは。とにかく一沙とはこれからもいい友達でいたいから」
「うん!私も」
「じゃあまたな」


文幸の車が見えなくなるまで手を振る。
そして、自分の部屋へと向かおうとした時、
アパートの外階段の下に人の気配を感じた。

外階段の蛍光灯に照らされたシルエット。
顔はよく見えないけど、背格好や雰囲気からすぐに分かった。


「先生…?」


シャツにネクタイ姿の先生。
日曜日なのに休日出勤でもしていたんだろうか?

「先生!来るなら言ってくれればいいのに」
「何度か電話したんだけど」
「えっ!?ごめん」
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