赤い刻印 - Secret Love -【続編】
どうにかして先生から逃れようとしたけど、がっちりと体を抑えこまれてしまった。
男が本気出したら敵うわけがない。

ビッ…
布が破れる鈍い音。
先生が力任せに私のブラウスを脱がそうとしたのだ。


その瞬間、私はふいに思い出した。
私の脳裏に焼き付いたあの光景を。

父親のDVに耐えていた子ども時代。
断りきれなくて和也に乱暴に抱かれた記憶。
私の中に眠っていた男性への恐怖心ー。


「先生、もうやめ…」
「俺になら何されてもいいんじゃなかったの?」

先生が耳元でそう囁いた。
…怖い。
先生が先生じゃなくなるみたいで怖い。

「やっ、やだっ……!!」

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