赤い刻印 - Secret Love -【続編】
あ、この匂い…。
どこかで嗅いだことがあると思ったら先生と同じタバコの匂い?
そういえば美雪先生が持っていた水色のタバコの箱、先生と同じ銘柄に見えた。
私の前ではほとんど吸わないからはっきりと覚えていないけど、この匂いは間違いない。

「矢沢さんのトラウマになったらどうするのよ」
「…」

ただの偶然?
少しだけ複雑な気持ちになりながら美雪先生のほうを見上げた。

「私、そんな純粋な女の子じゃないんで」

好きでもない男と寝たことがあるような子だよ?
それなのに、先生のことを拒否したなんて本当にシャレにならない。

「元々は私が悪いんです。夜遅くまで男友達と遊んでいたから」
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