赤い刻印 - Secret Love -【続編】
「ああ、それで怒って暴走したのね?あの人」
「先生のこと傷つけちゃった」
「傷ついたのはあなたのほうでしょ?こんな時まで…。本当に明仁が大好きなのね」
「はい」
「じゃあそれをちゃんと伝えたら?嫌で拒絶したんじゃない、少しびっくりしただけだって」

美雪先生はそう言ってニッコリと微笑んだ。

「あー、あと!仕事忙しいってのは本当だと思うわよ?そういう嘘つけない人だから」
「…」
「でしょ?」
「…はい」
「早めに仲直りしてきなさい!」

美雪先生にポンと背中を叩かれる。
元カノに恋愛相談だなんて何やってるんだろう、私。

「あの、美雪先生」

私の視線に気づいた美雪先生がタバコの火を消した。
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