赤い刻印 - Secret Love -【続編】
「あ、気づいた?明仁の真似して吸い始めた銘柄。昔からずっとこれなの」
「…」
「でも変えようかな。私もそろそろ先に進まないとね!」
明るくそう言った美雪先生の顔が何だか切なかった。
***
バイトが終わった後、私は久しぶりに村田先生の部屋を訪れることにした。
時計の針は19時。
部屋の中は真っ暗でチャイムを鳴らしても応答はない。
「やっぱり連絡してから来れば良かったかな」
諦めて帰ろうとした時、後ろから「一沙ちゃん」と声を掛けられる。
振り返ると山口さんが不思議そうな顔で私を見ていた。
「村田ならまだ帰ってないよ」
「残業ですか?」
「いや。今日は有給取ってどっか行くって…」
「!」
「…」
「でも変えようかな。私もそろそろ先に進まないとね!」
明るくそう言った美雪先生の顔が何だか切なかった。
***
バイトが終わった後、私は久しぶりに村田先生の部屋を訪れることにした。
時計の針は19時。
部屋の中は真っ暗でチャイムを鳴らしても応答はない。
「やっぱり連絡してから来れば良かったかな」
諦めて帰ろうとした時、後ろから「一沙ちゃん」と声を掛けられる。
振り返ると山口さんが不思議そうな顔で私を見ていた。
「村田ならまだ帰ってないよ」
「残業ですか?」
「いや。今日は有給取ってどっか行くって…」
「!」