赤い刻印 - Secret Love -【続編】
「何で?」
「何でって…。恥ずかしいから」

先生がまじまじと見つめてくるから、私は思わず自分の両手で顔を覆った。
普段の私はこんなキャラじゃないのに。

「なに可愛いことしてんの」

そう言って無理やり手を外されてしまった。

「大丈夫。眼鏡もコンタクトもしてないから実はあんまり見えてない」
「え、それも何か複雑なんだけど」
「お前が恥ずかしがるから。でもやっぱ見る。眼鏡どこいった?」
「いい、探さなくていいから!」

いつもとは違う先生の表情、仕草、言葉。
その全てにドキドキしっぱなしだ。

あと、今日初めて気づいたことがある。
先生の甘い香りって、シャンプーの香りだったんだ…。
コロンか何かだと思ってた。
< 83 / 164 >

この作品をシェア

pagetop