赤い刻印 - Secret Love -【続編】
「…あっ。先生、私もう…」
「一沙。こんな時くらいは先生じゃなくて名前で呼べよ」

普段だったら絶対に見せない顔。
言わないセリフ。
少し強引な先生にまた体の奥がキュンとした。

「…あきひ、と」

私は初めて先生の名前を呼んだ。
そして、恥ずかしくて普段あまり言えない言葉も。

「明仁、好きっ。大好きー…」
「……っ」


2人一緒に深い闇に落ちていく。
心も体も、もう先生なしじゃ生きられない。
先生も同じように思ってくれているのかなー?


***


「大丈夫?」

心配そうに私を覗き込む先生。
その姿がぼんやりとぼやけている。

「うん…」
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