さよならの時まで、笑顔で
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「できる、なら.....っ
ひーくんを遠くでもっ、せめて遠くから....っ」




ーーーーーーー見ていたい。




ひーくんの笑った顔をーーー。




いつか私以外の人と付き合う日がくる。



それは、明日かもしれない。
明後日かもしれない、10年後かもしれない。



それでも、私はーー。




「見て、いたいん、ですっ」




彼の笑った顔をー。
私の目に焼き付けたいー。



「先生」



ずっと黙っていたお母さんが私と先生の傍まで来て、先生に優しく語りかける。


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